ブックタイトルHealth Management for Female Athletes

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概要

Health Management for Female Athletes

静脈血栓塞栓症の発症頻度は,年間3~9人/10,000人と報告されています13).低用量ピルに含まれているプロゲスチンの種類により静脈血栓症の頻度に差があるかについては,まだ明らかになっていません.また,静脈血栓塞栓症を発症した場合,適切な治療を行うことによりほとんどの血栓は消失しますが,ごく稀に肺血栓症といって血栓が肺の血管をふさいでしまうことにより致死的な結果となることがあります.低用量ピル服用による死亡率は,年間1人/100,000人であり,転落事故,溺死,中毒,家庭内暴力など稀な原因による死亡率と同程度です.また,妊娠時の死亡リスク(年間8人/100,000人)より低いことがOC・LEPガイドラインに記載されています13).静脈血栓症の頻度は高くありませんが,上記のような服用中止を考慮すべき症状がみられた場合は,医療機関を受診するようにしましょう.h.開始時期の選択低用量ピルの服用を開始する際,目標とする試合の直前からの開始は基本的にはお勧めできません.副作用が出るかは服用してみないとわかりませんが,万が一強い副作用がでた場合,コンディション低下を招くおそれがあるからです.このため,目標とする試合に合わせ服用を開始する場合には,遅くとも副作用に対応可能である2~3カ月前までには服用を開始しておくことが望ましく,早ければ早い程,副作用に対応可能となります.試合が少ない時期やシーズンオフの時期に服用を開始するアスリートもいます.早めの対策を心がけましょう.また,低用量ピル服用によりコンディションが悪くなったアスリートを指導したことがあるコーチの方も多いかと思います.服用開始後,全く副作用がでないアスリートもいますが,軽い副作用が出る場合や,身体が低用量ピルに慣れるまで2~3カ月かかるアスリートもいます.副作用が強い場合や,3カ月経過してもコンディションに影響が出ている場合は,薬剤の種類の変更や中止について主治医に相談するのが良いでしょう.また,服用を開始した際,一時的な副作用によりコンディション低下がみられることもあります.しかし,49