ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

パラアスリートにおいても,低用量ピル服用に伴う体重の増加および体脂肪率の増加は認められませんでした(図3 3).体組成の変化kg %6030体重除脂肪量4020体重除脂肪量体脂肪率2010体脂肪率0卵胞期黄体期低用量ピル服用期0図33低用量ピル服用に伴う体組成の変化(パラアスリート)c.安静時心拍数および安静時心臓自律神経系活動起床時の安静時心拍数は,体力や疲労などの体調の変化とも関連し,トレーニング量の調整やオーバートレーニングの予防などにも役立つ指標の1つとして知られています.また,心拍数を調節している心臓自律神経系についても,過度のトレーニングにより安静時の心臓副交感神経系活動が抑制され,数日の休養により回復することが示されており18),起床時心拍数とともにアスリートのコンディション評価に有用な方法として活用されています.我々の調査では,安静時の心臓副交感神経系活動をSDNNとHFnuという指標を用いて,運動終了後30秒間の心臓副交感神経活動回復応答をT30という指標を用いてアスリートのコンディションを評価しました.その結果,安静時心拍数および安静時の心臓副交感神経系活動(SDNN,HFnu)は,低用量ピル服用に伴う変化は認められませんでした(図34A,B,C).また,T30においても低用量ピル服用に伴う変化は認められませんでした(図34D).心拍数を調節する心臓自律神経系機能(主に心臓副交感神経系機能)に関する報告では,エストロゲンが安静時の心臓副交感神経系機能を亢進させることが明らかになっていますが19),低用量ピル服用によって安静時の筋交92