ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

a.MDQスコア質問紙である月経随伴症状日本語版(Menstrual Distress Questionnaire:MDQ)を用いて,低用量ピル服用に伴う月経随伴症状の変化を評価しました.そのうち代表的なA選手について,頭痛,下腹部痛,腰痛,疲れやすいなどを合計した「痛み」のスコアと,体重が増える,肌が荒れる,乳房痛,むくみがあるなどを合計した「水分貯留」の2つのスコアの変化を示します(図31).A選手は,月経痛や月経前症候群の症状が強く低用量ピル服用による治療を開始したアスリートですが,痛みのスコアは月経期に比べ,低用量ピル服用開始後の消退出血期(休薬期間にくる月経)に低下しています.また,水分貯留についても,月経期および黄体期に高かったスコアが低用量ピル服用期には低下し,それぞれ症状の改善が認められました.パラアスリートにおいても,水分貯留のスコアが自然月経周期の黄体期に比べて低用量ピル服用期に低下し,症状が改善されました(図32).痛み水分貯留月経期卵胞期黄体期自然周期服用期消退出血期低用量ピル服用期月経期卵胞期黄体期自然周期服用期消退出血期低用量ピル服用期図31低用量ピル服用に伴うMDQスコアの変化(A選手)pg/mL40血中30リラキ20シン-2100卵胞期72名1086420卵胞期排卵期25名p<0.0001p<0.0001水分貯p<0.0040留黄体期黄体期57 90名p<0.0007低用量ピル服用期*パラアスリートは3期に分け測定実施無月経13名n=183図32低用量ピル服用に伴うMDQスコアの変化(パラアスリート)低用量ピル服用16名