ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

4 - 2低用量ピルa.ピルって?ピルのイメージについてアスリートに聞くと,「避妊だけに使う薬」,「将来妊娠できなくなる薬」,「ドーピングにひっかかる薬」と答えます.これらはすべて間違いです.また,「太る薬」という認識を持っているアスリートやコーチも多いでしょう.ピルは,エストロゲンとプロゲスチンという2つのホルモンを含む薬剤です.ピルと一口に言っても,超低用量ピル,低用量ピル,中用量ピルなどさまざまあり,低用量ピルは,国際的には経口避妊薬(Oral Contraceptives:OC)と呼ばれており,日本では1999年に認可されています.1970年にアメリカ食品医薬局の勧告を受け,その後,副作用をできるだけ少なくするためOCに含まれているエストロゲンの量を少なくする方向で低用量化が進んでいます.OCに含まれているエストロゲンの含有量の違いから,OCは下記に分類されています(表6).月経困難症や月経前症候群,月経周期調節目的で使用される機会が多いものは,超低用量または低用量ピルです.近年,OCのうち月経困難症に対し保険適用となっているOCを(超)低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(Low-dose EstrogenProgestin配合薬:LEP)と呼ぶようになっています.OCは自費であり避妊や月経周期の調節(月経をずらす)など治療以外の目的で使用され,LEPは保険適用があり月経困難症の治療を目的として使用するようになってきています.しかし,OCであっても月経困難症に効果は認められますし,LEP表6エストロゲン含有量の違いによるピルの分類エストロゲン含有量50μg未満50μg50μg以上ピルの分類超低用量ピル低用量ピル中用量ピル高用量ピル68