ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

3-3継続的な調節法(年間を通して月経をずらす方法)対象例・月経痛が強く,痛み止めが効かない(月経困難症)・試合や遠征が多く,月経と重なりたくない・月経前の体調不良がある(月経前症候群)・経血量が多い(過多月経)・頻繁に月経をずらしたいなど年間を通して試合や練習日程に合わせ月経を調節していく方法です.この場合,(超)低用量ピルを継続して服用していきます.前述の3-2は一時的な調節法であり,月経をずらすことはできますが,月経痛や月経前症候群,過多月経などの症状を改善することはできません.また,試合が多く頻繁に月経をずらしたい場合は,継続的な調節法をお勧めします.(超)低用量ピルを用いた継続的な調節の場合,月経周期の調節に加え,月経痛や月経前症候群,過多月経などの治療も同時に行うことができます.【低用量ピルの服用法】低用量ピルを初めて服用する時は,自然月経の5日目までに服用を開始します.できるだけ毎日一定の時刻に服用します.さまざまなタイプの低用量ピルがありますが,21日分が1シートになっている低用量ピルでは,「21日間服用→7日間服用しない→21日間服用→7日間服用しない」を繰り返していきます(図2 0).薬の服用中止後2~3日目に月経がくるため,服用していないこの7日間に月経がくることになります.また,7日間服用しない時期に偽薬(薬の成分が含まれていない錠剤)を服用するタイプのものもあります.月経がくる時期に試合がある場合は,服用を少し早くやめると月経を早く起こすことができ,逆に21日間以上延長して服用すると月経を遅らせることができます.58