ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

《投与例》投与期間については,試合や練習日程によって異なる経皮エストラジオール製剤投与プロゲスチン製剤服用7日服用中止2~3日後に(消退出血)その他,骨量の点では,閉経女性の骨粗鬆症に使用されるビスフォスフォにんようのうネートは妊孕能の面から若年者に対する安全性が確立されておらず,若年アスリートには使用しづらい現状にあります.また,SERMs(SelectiveEstrogen Receptor Modulators:選択的エストロゲン受容体モジュレーター)はドーピング禁止物質にあたるため,アスリートでは使用できません.カルシウム製剤やビタミンD製剤はアスリートにおいても使用可能であり,エストロゲン製剤投与時に併用することがあります.10代における長期間の低エストロゲン状態は骨量低下を招き,競技生活中の障害のリスクを高めるだけでなく,引退後の女性の健康を害する可能性があります.しかし,アスリートにおける低骨量や骨粗鬆症の治療が少ない現状にあり,10代からの予防や早期発見が今後の重要な課題と考えます.c.経皮エストラジオール製剤による体重の変化ホルモン療法後の体重や体脂肪率の増加を懸念するアスリートや指導者は多くみられます.経皮エストラジオール製剤による体重や体組成への影響を調べるため,無月経のアスリート4名に対し治療前と治療開始1カ月後の体重や体組成の変化をDXA法で調査しました.この結果,治療前後で体重や体脂肪率,筋量に有意な差はみられませんでした.169