ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

【利用可能エネルギー減少の例】症例D:エネルギー摂取量が1,785kcal→2,048kcal(+263kcal)に増加したものの,運動によるエネルギー消費量の516kcal→933kcal(+417kcal)の増加量が上回ったため,利用可能エネルギー量が1,269kcal→1,115kcalに減少しました.この結果,利用可能エネルギーが39.2kcal/kg除脂肪量/日から33.7kcal/kg除脂肪量/日に減少しました.以上のことから,利用可能エネルギー増減の要因には運動によるエネルギー消費量が大きく影響していると考えられます.運動強度・運動時間の増加など運動によるエネルギー消費量が大幅に増えると,増加分のエネルギー量を摂取しきれない,もしくはエネルギー摂取量自体が減少してしまうケースが見受けられました.重要なことは,エネルギー摂取量を増やせない,または減少してしまう原因を把握し,それらを改善するための対策をとることです.例として,表27に原因と対策を挙げます.さらに,オフ(練習休み)日の運動によるエネルギー消費量とエネルギー摂取量を把握することも重要です.アスリートにスケジュールを確認すると,オフ日であっても練習していたり,活動量が多い場合が見受けられます.練習日の利用可能エネルギーが増えない場合は,オフの日の過ごし方や食事量も把握していく必要があります.表27エネルギー摂取量増加不良の原因と対策原因食事+消化時間がとれない食欲が落ちる強度の強い練習をこなすために軽めの食事にする食べきれないスケジュールの見直し対策消化が良く食べやすい献立の見直し練習前・中・後の補食の追加,水分補給でのエネルギー補給量(かさ)は増やさず,高エネルギーの食品,料理を取り入れる151