ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

(2)レジスタンス運動時のアナボリックホルモンへの影響トレーニング効果を獲得するためには,1回あたりの運動刺激によるからだの反応がきちんと起こることが重要です.そのため,適切な強度や頻度でトレーニングを実施することが必要です.しかしながら,正常月経と無月経の女性では,同じ運動を実施した場合の反応が異なるという報告があります.レジスタンス運動は,一般的に筋力トレーニングといわれており,筋機能向上を目的として行われます.正常月経と月経異常の女性ではレジスタンス運動時のアナボリックホルモンの反応性が異なることが報告されています58).成長ホルモンは,正常月経群では,卵胞期,黄体期ともに安静時に比べてレジスタンス運動直後に有意に増加しますが,月経異常群では,安静時に比べてあまり変化しませんでした(図61).また,テストステロンは,正常月経群と月経異常群で運動による変化に差はありませんでしたが,総分泌量は月経異常群において有意に低い値を示しました(図62).このように,月経異常がある状態では運動時のホルモンの反応性や分泌量が低くなることがわかっており,トレーニング効果に影響を与える可能性があると考えられます.ng/mL181614成長12ホ10ルモ8ン6420運動前***運動直後AUC(ng・分/mL)6004002000-200卵胞期*黄体期*月経異常30分後60分後ng/mL0.70.6テ0.5ストス0.4テロ0.3†ン0.20.10運動前運動直後AUC(ng・分/mL)0-1-2-3-4-5卵胞期黄体期**月経異常*30分後60分後卵胞期黄体期月経異常卵胞期黄体期月経異常*p<0.05 vs運動前**p<0.01 vs運動前*p<0.05 vs運動前†p<0.05卵胞期vs月経異常Nakamuraetal.,MSSE,2011図61レジスタンス運動時の成長ホルモン濃度の経時変化図62レジスタンス運動時のテストステロン濃度の経時変化130