ブックタイトルHealth Manegement for Female Athletes Ver.3

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概要

Health Manegement for Female Athletes Ver.3

6-3無月経に伴う低エストロゲン状態の問題点アスリートの無月経の主な原因は利用可能エネルギー不足であることを解説してきましたが,無月経になるまでには利用可能エネルギー不足以外にもさまざまな内分泌機能が影響しています.内分泌腺から分泌されるホルモンには多くの種類があり,各ホルモンがそれぞれの細胞のはたらきを調節することによって健康な状態が保たれています.ホルモンは,からだの状態に合わせて分泌量がコントロールされます.例えば,月経が起こるためにはエストロゲンやプロゲステロンなどさまざまなホルモンの分泌量が周期的に増減し,正常に作用する必要があります.オーバートレーニングや急激な体重減少などストレスが高い状態では,コルチゾールというホルモンの血中濃度が高くなります.コルチゾールの上昇は性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH),卵胞刺激ホルモン(FSH),黄体化ホルモン(LH),エストロゲンの分泌量を低下させます55).これらのホルモンは,月経を起こすために重要なホルモンであり,分泌量が低下すると無月経を引き起こします(図5 8).つまり,無月経の状態は“内分泌系の調節機能が低下しているサイン”といえます.このような状態が続くことによって,さまざ・利用可能エネルギー不足・体重(体脂肪)減少・オーバートレーニング・ストレスグレリンレプチンコルチゾール性腺刺激ホルモン放出ホルモン卵胞刺激ホルモン・黄体化ホルモン図58内分泌機能の低下と無月経の関係エストロゲン無月経骨粗鬆症127